Excelでの消費税計算方法を解説!税込・税別・消費税だけの出し方

Excelでの消費税計算方法を解説!税込・税別・消費税だけの出し方

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税込金額や税別金額、消費税だけを出したいとき、電卓を使うと時間がかかったり、計算ミスをしてしまったりしますが、Excelなら一瞬で出せるうえに、計算ミスもありません。

そこで今回は、Excelでの消費税の計算方法について解説します。

「税込金額を出したい」「税別金額を出したい」「消費税だけ出したい」といった方はぜひ参考にしてみてくださいね。

消費税の計算式

まずは消費税の計算式について見ていきましょう。

消費税の計算式
  • 税込金額:税別金額*(1+消費税率)
  • 税別金額:税込金額/(1+消費税率)
  • 税別金額の消費税:税別金額*消費税率
  • 税込金額の消費税:税込金額*消費税率/(1+消費税率)

たとえば、消費税率10%(0.1)の場合、税別500円の税込金額は、「500*1.1」で550円になります。消費税率8%(0.08)の場合は、「500*1.08」で540円です。

Excelでの端数処理の仕方

消費税の計算では端数が発生することがあるため、端数を切り捨てる「ROUNDDOWN関数」、端数を切り上げる「ROUNDUP関数」、端数を四捨五入する「ROUND関数」などと組み合わせて計算するのがおすすめです。

ROUNDDOWN関数(ラウンドダウン関数)は、指定された桁数で切り捨てる関数です。

ROUNDDOWN関数の構文

ROUNDDOWN(数値, 桁数

数値(必須)
切り捨てる数値を指定する。
桁数(必須)
切り捨てる桁数を整数で指定する。
ROUNDDOWN関数の桁数の説明

ROUNDUP関数(ラウンドアップ関数)は、指定された桁数で切り上げる関数です。

ROUNDUP関数の構文

ROUNDUP(数値, 桁数

数値(必須)
切り上げる数値を指定する。
桁数(必須)
切り上げる桁数を整数で指定する。
ROUNDUP関数の桁数の説明

ROUND関数(ラウンド関数)は、指定された桁数で四捨五入する関数です。

ROUND関数の構文

ROUND(数値, 桁数

数値(必須)
四捨五入する数値を指定する。
桁数(必須)
四捨五入する桁数を整数で指定する。
ROUND関数の桁数の説明

Excelでの消費税の計算方法

Excelでの消費税の計算方法を、「税込金額」「税別金額」「消費税だけ」の3つに分けてご紹介します。

税込金額の出し方

「消費税率10%」「端数切り捨て」の場合、税別金額から税込金額を出すには、税込金額を表示したいセルに以下のような数式を入力します。

=ROUNDDOWN(税別金額のセル番地*1.1,0)

たとえば、A2に税別金額が入力されており、C2に税込金額を表示したい場合は、C2に=ROUNDDOWN(A2*1.1,0)と入力します。

Excel

税別金額の出し方

「消費税率10%」「端数切り上げ」の場合、税込金額から税別金額を出すには、税別金額を表示したいセルに以下のような数式を入力します。

=ROUNDUP(税込金額のセル番地/1.1,0)

たとえば、C2に税込金額が入力されており、A2に税別金額を表示したい場合は、A2に=ROUNDUP(C2/1.1,0)と入力します。

Excel

消費税だけの出し方

「消費税率10%」「端数切り捨て」の場合の、「税別金額から消費税だけを出す方法」と、「税込金額から消費税だけを出す方法」をご紹介します。

税別金額から消費税だけ出す方法

税別金額から消費税だけ出すには、消費税を表示したいセルに以下のような数式を入力します。

=ROUNDDOWN(税別金額のセル番地*0.1,0)

たとえば、A2に税別金額が入力されており、B2に消費税を表示したい場合は、B2に=ROUNDDOWN(A2*0.1,0)と入力します。

Excel

税込金額から消費税だけ出す方法

税込金額から消費税だけ出すには、消費税を表示したいセルに以下のような数式を入力します。

=ROUNDDOWN(税込金額のセル番地*0.1/1.1,0)

たとえば、C2に税込金額が入力されており、B2に消費税を表示したい場合は、B2に=ROUNDDOWN(C2*0.1/1.1,0)と入力します。

Excel

消費税率の変動に対応した計算式

消費税率は変わることもあるので、消費税の計算式で使用する「消費税率」は、セルを参照する形にしておくのも良いでしょう。

そのためには、まず適当なセルに消費税率を入力し、そのセルを選択した状態で「ホーム」タブ⇒「%」をクリックします。例ではA2に、消費税率10%として「0.1」と入力します。

Excel

すると、消費税率の表示が「0.1」から「10%」に変わります。

Excel

mono

実際の値は「0.1」のまま、見た目だけ「10%」になります。「0.1」のままでも良いですが、%表記のほうがパッと見で税率がわかりやすいです。

この状態で、消費税の計算式を以下のように変更します。

消費税の計算式
  • 税込金額:税別金額*(1+$A$2)
  • 税別金額:税込金額/(1+$A$2)
  • 税別金額の消費税:税別金額*$A$2
  • 税込金額の消費税:税込金額*$A$2/(1+$A$2)

たとえば、A5の税込金額をC5に表示するには、C5に=ROUNDDOWN(A5*(1+$A$2),0)と入力します。すると、消費税率10%の税込金額が表示されます。

Excel

消費税率8%で計算したい場合は、A2に「8」と入力します。すると、消費税率8%で自動計算されます。

Excel

Excelで計算した消費税が1円ずれる原因

Excelで計算した消費税が1円ずれるのは、端数を「切り捨て」で処理したいのに、Excel上では「切り上げ」または「四捨五入」で処理されているのが原因と考えられます。

たとえば、消費税10%の場合、税別1195円の消費税は「119円」、税込金額は「1314円」ですが、切り上げや四捨五入だと消費税は「120円」、税込金額は「1315円」になってしまいます。

Excel

関数を使って端数処理していない場合は、「ホーム」タブ⇒「小数点以下の表示桁数を減らす」をクリックして端数処理している可能性があります。

Excel

どちらにしても端数を切り捨てで処理したい場合は、「ROUNDDOWN関数」を使った数式に修正しましょう。

まとめ

今回は、Excelでの消費税の計算方法について解説しました。

Excelでの消費税の計算は、基本の計算式と端数処理関連の関数の使い方さえ覚えれば簡単です。

税別金額から税込金額を出すこと、反対に税込金額から税別金額を出すこと、税別金額や税込金額から消費税だけ出すことが一瞬でできるので楽ですよ。